Vol.3「ビタミンCと日焼け」

ビタミンCの豆知識「ビタミンCと日焼け」

「ビタミンCを摂取すると日焼けしやすくなる?!」
「ビタミンCを摂取すると肌がキレイになるよ!」
こんな情報を見聞きしたことありませんか?
正反対の情報ですが、私は実際どちらも聞いたことがある情報でした。
ビタミンC=柑橘類のイメージが強いため、柑橘類に多く含まれる「ソラレン」という成分に光毒性があることから日焼けしやすくなるという情報が生まれたのでしょう。
しかし実際にはビタミンCはメラニンに働きかけ肌に良い影響をもたらしますので後者情報のほうが正解に近いということですね。

ビタミンCとメラニンの関係

「ビタミンCと日焼け」ビタミンCとメラニンの関係_001

ビタミンCはコラーゲン合成を介して正常な毛細血管の維持に働く他、ミネラル(鉄や銅など)の吸収促進、メラニンへのなどの働きがあります。
紫外線に当たると体内では活性酸素が発生し、その活性酸素の影響で皮膚中の色素細胞(メラノサイト)でメラニンが合成されます。
ビタミンCは、メラニンが作られる際に働く酵素(チロシナーゼ)の活性を阻害すると言われています。
また、一度合成された酸化型の黒色メラニンを還元型の淡色メラニンにすることも分かっており、黒色メラニン合成抑制作用と、合成された黒色メラニンを脱色する2つの効果が期待できます。

ソラレンを含む食材・含まない食材

ソラレンを含む食材・含まない食材_001
「ソラレン」とはフロクマリンという化合物の一種。
柑橘類の皮、イチジクの葉やパセリ等のセリ科植物などに含まれ、光毒性を有するものが多い。
「ソラレン」には紫外線を吸収する作用があるため、「ソラレン」を含む化粧品を塗ったり食べ物を食べたりしてから、
紫外線を浴びてしまうと肌に炎症をおこすことがあります。
また、紫外線を吸収することで「メラニン」の生成を活性化させるため、日焼けの原因になるだけでなく、赤みやシミ・色素沈着を引き起こすことも。
“太陽の光(紫外線)を浴びると害を出す成分”、それを光毒性物質といいます。

“光毒性”とは、直射日光に当たると紫外線に過度に反応し、肌にダメージを与えてしまう性質のことで、「ソラレン」も光毒性のある成分の一つです。
「ソラレン」が含まれる化粧品(多くは精油)などを肌につけて紫外線を浴びると、発生するエネルギーを「ソラレン」が吸収蓄積します。その後、真皮と表皮下部に蓄積されたエネルギーが放出され、日焼けを引き起こします。短時間で比較的強い日焼け状態になるため、肌に痒み・シミ・炎症・色素沈着などの症状を起こします。

駒沢女子大学人間健康学部の西山一朗教授の文献を参照させていただきました。
ソラレン含量が多いと言われている食品を食べても日焼けを増す可能性がある摂取量に達することがないそうです。

【ソラレン類含量】

食品 ソラレン類含量(mg/100g)
レモン 0.033
ライム 0.5~0.92
グレープフルーツ 2.19
セロリ 0.025~0.8
パセリ 1.14~3.8
キウイ 検出されない
じゃがいも
にんじん

うっかり日焼けを防ぐ!

うっかり日焼け_001
おうち時間も増えて紫外線対策をつい怠ってしまいがちです。特に注意が必要なのは「うっかり日焼け」です。
実は室内にいても日やけをしてしまうことがあるってご存知ですか?紫外線はガラス越しでも届くので、気づかぬうちに肌がダメージを受けています。
洗濯物を干す時、庭のお花に水をあげる時など私たちは意外に多くの紫外線を浴びています。
気がついたら、マスク焼けをしていたという事態は出来る限り避けたいものです。
帽子、日傘、日焼け止めなどの防ぐケアに、ビタミンCによるインナーケアをプラスすると良いでしょう!

まとめ

  • ビタミンCがメラニンに働きかけ、美しい肌に!
  • 家にいるときも気を付けて!うっかり日焼けに注意!